〜東名阪ライブツアー『十字架商人の聖地巡業』〜
2001年11月23日(金・祭)名古屋ウエストダーツクラブ

共演:ニコライとニコラス 大はしたつ屋 オードソックス

深夜バスに揺られ早朝の名古屋駅に到着した織田島リーダー
お友だちクスタァクスタァの名曲「ななちゃん」にちなんで
まずは名古屋随一のメジャー待ち合わせスポット「ななちゃん人形の股の下」を目指す




 無謀無謀と分かっておりながらも、遂にやってしまいました遠征ライブツアー。 2日続けて名古屋・大阪と巡る、初めての演奏旅行!
 果たして東京以外の方々にもウクレレアフタヌーンのライブは楽しんで頂けるのか、お客様は集まって下さるのか..尽きせぬ不安、高まる期待。

 まずは初日。
 前日まで、各々に本職のお仕事に励んでいたメンバー達。 ある者は前夜からの深夜バスを利用し、早朝に到着しては為す術も無く日がな一日を公園でボーっと過ごし、またある者は立ち席の新幹線に揺られ、12名スタッフ1名(よくもまぁ、これだけのメンツが賛同してくれたなぁ..)が名古屋に集結。


 会場の「ウエストダーツクラブ」は名古屋から地下鉄で30分、東京でいうなら阿佐ヶ谷か武蔵小金井辺りの簡素な商店街に、突然現れたアコースティック系統専門のライブハウス。 その名前の通りダーツ競技の会場としても使えるようになっておりまして、壁には穴だらけのダーツ盤が。
 その素晴らしい会場と共演者の方々をブッキングして下さいましたのは、名古屋といえば心強い味方、ウ中連主催者の川合ケンさん

 ケンさんの右腕・じゅいちさん関係のウクレレ教室講師、ウ中連参加者をはじめ、続々とお集まり下さる老若男女のお客様方々。 50名程で満員御礼となってきたところで、ケンさんの大道芸ユニットニコライとニコラスから元気良くスタート
 ケンさんのウクレレ+歌+カズーとバイオリン奏者とで、昭和歌謡に津軽じょんがら節。 あらゆる大衆芸能を網羅する、素晴らしい芸人根性には敬服いたします。


 大はしたつ屋さんはこの道なんと28年、名古屋弁でフォークを唄い続ける貴重な男(クスタァクスタァさんよりも深く歴史あり)。 この日の共演でアフタヌーンを大変にお褒め下さいまして、御自身も早速ウクレレの曲を作られたそうです。

 ブルーグラスのオードソックス(大病から回復したいとしんさんが参加のバンドですが、ライブ直前にまたしても再入院となりこの日は出場不可。一日も早い復活をお祈りします)ではニコライとニコラス、ウ中連ウッキーさんもセッションに加わり、賑やかに盛り上がり。 会場がいい具合に温まってきたところでいよいよ、アフタヌーンの出番ですよ!





 毎度毎度の奇抜な衣装も、初めての名古屋方々には衝撃が過ぎるのか、登場しただけで湧きまくるお客様。 まずはツアーテーマ曲「ドングリ」から、んーもう、今日は調子がええ

 演目は、盛り上がるスタンダートナンバーを中心にクリスマスナンバーも織りまぜたオトクなセットリスト。「ミザルー」「ゴブリンズ」演奏キメの部分にも、望月の珍奇なMCにも、目一杯受けまくるお客様。

 一週間前のBuono Buono以降は、毎回女性ボーカリストを交代して演奏している「ウクレレ・ホーリーナイト」ですが、この日のボーカリスト、ウクレレピクニックでの親父コスプレとは打って変わって可憐な歌声を披露。 純なイメージを名古屋の方々に植え付けていきました。



 大歓声に包まれ、アンコールものりのり。 もちろん終演後にはお待ちかねの打上げ、出演者・お客様入り交じっての大セッション、ウクレレ腕自慢大会。 唄のまんま「♪う〜まい酒と、すってっきな人に〜」会えて酔いしれた愉快な一夜でありました。 まずは大成功 翌日は大阪も盛り上がっていこうぜぇ イエイ。

(演目)ドングリお伴に旅に出る/ミザルー/SO MANY GOBLINS OVER THE WORLD/恋はビーチパラソル/ジングルベル/ウクレレ・ホーリーナイト/Everybody Needs Somebody To Love/(アンコール)メロンの気持/きよしこの夜

 それでも大阪はちょっと手ごわかった...。


**この日、オードソックスで出演予定だったいとしんさんが
  2002年1月28日に逝去されました。心から御冥福をお祈り致します。


photos: Henonoke & H~



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2001年11月24日(土)大阪 伽奈泥庵(かなでぃあん)
共演:バ*カレレ たらすな 33(さんじゅうさん)


 大阪へウクレレアフタヌーンが遠征するのは3年ほど前、関レレこと関西ウクレレサークルの皆様と合同ゲリラライブを開催して以来の事でございます。

 その打ち上げパーティーの席で、自作オリジナル曲を唄った織田島にお声をかけて下さったのが、関レレ側から参加された
たらすなさん。「僕もウクレレとカズーで歌を唄ってます。」と話す彼の、印象的な風貌。 その時には歌を聞かせてもらえなかったのだけれども、きっと面白い事をやっている人に違いない。 いつの日か唄声をお聞きしたいものだ...。

 そしてもう一人、
「さっき唄った歌のテープが欲しいです〜!」とリクエストしてくれた可愛い女性。 当時のローリングココナッツ誌にスリーピングチョコナッツなるキャラクターの漫画を投稿して話題になっていた、バ*カレレさんですね 後日よろこんで郵送して差上げたらば、お返しに届いたのはなんとバ*カレレさんのオリジナル曲集 これがなんとも素晴らしい名曲揃い。 いつの日か生で唄声をお聞きしたいものだ...。

 と、そんな3年越しの思いが結実する日が遂に、やって来たのです。 
大阪でウクレレアフタヌーンがライブをやるからには、絶対にこのお2人とでなくてはならなかったのです。 まじっすよ

 会場は、鶴橋(焼肉屋が軒を連ね、コリアンディスコ・フガールがある、大阪で天国に一番近い町)のすぐ隣・谷町9町目、なんだかお寺がやけに多いこの町にいきなり現れる、無国籍料理屋・伽奈泥庵。 とっても怪し気な内装がグー いかがわしさでいっぱいなウクレレアフタヌーンにぴったりね。


 用意された50席のうち半数が、開場前からの申込みで早くも予約済み。 蓋を開けてみれば今宵も満員御礼、まずはバ*カレレさんでスタート

 「おもしろいうた」「まないたのおしり」「マウンテンゴリラ」などなど、矢継ぎ早に繰り出される1分前後のオリジナル曲の数々。
 なんとも独特としか言いようがありません、ホワ〜ンとしているけれど癒し系じゃない、なんなんだそりゃ〜とツッコミたくてもオチがない、笑いたいけれど感動しちゃう。

 しかも「才能」なんていう自覚も作為もなく、全くの天然でこんな世界を持ってしまっているんですから、これはもう驚異です。 おまけに知らない人達の前で唄うのは今回が初めてだって言うんですから、二度びっくり。


 事前のブッキング、当日のPAなどでも大活躍して下さいましたたらすなさんは、実に気持い〜い響きの8弦パイナップルウクレレで弾き語り。

 自ら編み出したという、この楽器ならではの独特な奏法(パーカションみたいに弦とボディを引っ叩いたり)で楽しませてもくれましたが、それ以上に楽しいのは、ぶっきらぼうで温かみのある唄声と、その唄声にもよく似た達者なカズーの鳴。

 しみじみイイ歌を作る方だ、と確認しました。 やっぱり3年前の直感おおあたり〜です。




 さてここで、ウクレレとは全く関係ないもう一組の共演者、33(さんじゅうさん) 歳が33の時に結成したからこの名前なんだそうですが、テクノ/ラップ/演歌/パラパラに乗せて33世代のサブカルワールドを歌い上げ、踊り、脱ぐ! 無茶苦茶な二人組。 うわ〜っこりゃまさに大阪ならでは、っついなぁにアクセント)。

 会場の熱気も最高潮! このあとが俺たちか〜、参った〜ぁ。 しかし、大ウケしてついファンになってしまったアフタヌーンのみんな(自分も)。



 興奮覚めやらぬ会場に登場したウクレレアフタヌーン。 今日も織田島はヘルメット姿で、まずは「ドングリ」を熱唱。 その後も名古屋とほぼ同じ曲目で臨みます。

 しかしこの日はみんな33の迫力にアテられてしまってか、どうも演奏が固い。 アンサンブルのまとまりもノリも、いつも通りにオッケーなはずなのに、それ以上の物を見せる余裕がない。 お客様の反応も悪くはないのだが、返し方が東京とは違う?ので戸惑う。

 終わった後になってからお客様達に「すごく良かったです」と話し掛けられて、やっとホっとする。 なかなか難しいものだ。

(演目)ドングリお伴に旅に出る/ミザルー/SO MANY GOBLINS OVER THE WORLD/恋はビーチパラソル/ジングルベル/ウクレレ・ホーリーナイト/テキーラ/Everybody Needs Somebody To Love/(アンコール)メロンの気持/きよしこの夜

 終演後はお店の名物カリーで乾杯、そして関レレの美人女将・わかなさんのナビゲートでお好み焼き屋へと打ち上がる面々。
 このまま朝まで遊んでいたいところではあるが、翌日は早々に帰京しなくては、アフタヌーンの人気者・青ちゃんの結婚パーティーがあるのだ だから今日もちゃんと寝ておかないと..と思いつつ、やっぱり織田島はトオルさんH~さんと連れ立って、フガールへ行く午前0時。


photos: Wakana & H~


 映画「Shall we ダンス?」のシーンを何十倍も業深くしたようなステップを踏む、ギラギラな中年男女とカラカラの老年男女。 白のミリタリースーツ姿でハングルディスコ歌謡を演奏するハコバン。 御婦人を相手に、スマートにダンスをエスコートする色男ホスト。

 私は「正しく水商売」な世界のソファに身を沈め、エンタテイメントの神髄とはと感慨に耽るのでありました。




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最終公演東京へ